SYSオブジェクト変更履歴

 

 

Biz/Browserは、起動時にRootオブジェクトの下にSYSオブジェクトを構築します。アプリケーションのCRSがロードされる前に生成されるため、いつでも"//.SYS"で参照できます。

SYSオブジェクトは参照専用です。値の変更、Deleteメソッドによる削除、Appendメソッドによる下位オブジェクトの追加はできません。

 

以下にSYSオブジェクトのプロパティについて説明します。

名前

説明

OS

String

クライアントのOSを識別する文字列

OS_VERSION

Number

クライアントのOSのバージョン番号

Android版
OSのAPIレベルが取得されます。

CLIENT

String

クライアントのブラウザ名
具体的な値は下記リンク先を参照してください。
Android版

CLIENT_VERSION

Number

クライアントのブラウザのバージョン番号

ただし、CLIENT_VERSIONは2桁のマイナーバージョンを表現できません。バージョン番号が1.2.10の場合、CLIENT_VERSIONは1.29となります。

2桁のマイナーバージョンを正しく区別したい場合は、CLIENT_LONG_VERSIONをご使用ください。

CLIENT_LONG_VERSION *1

Number

クライアントのブラウザのバージョン番号

CLIENT_VERSIONと異なり、CLIENT_LONG_VERSIONは2桁のマイナーバージョンを区別できます。バージョン番号が1.2.10の場合、CLIENT_VERSIONは1.021となります。

PROXY

String

プロキシサーバのホスト名

PROXY_PORT

Number

プロキシサーバの接続ポート番号

SERVER

String

サーバのホスト名

SERVER_PORT

Number

サーバの接続ポート番号

USERNAME

String

(常に空欄です。過去との互換性のために残されています。)

APPROOT

String

(過去との互換性のために残されています)

HOSTNAME

String

クライアントのコンピュータ名

Android版
Android APIのBuild.HOSTの文字列が取得されます。

MODELNAME

String

メーカー名、機種名など(メーカー設定値)

PLATFORM

String

プラットフォーム種別

DEVICEID

String

機体固有のID

プラットフォーム毎に取得方法が異なるためご注意下さい。

また、取得できる値の一意性や不変性は保証していませんのでご注意下さい。

Android 10未満
端末に設定されているシリアル番号が取得できます。
このシリアル番号は原則変化しません。

Android 10
ユニークなIDが自動生成され、端末ストレージ内にファイルとして保存されます。
Android 10未満の端末で取得可能なシリアル番号とは異なるものですのでご注意下さい。
このIDは保存されたファイルの変更や削除、端末のファクトリーリセットなどを行わない限り変化しません。

なお、Biz/Browser HT(Android) 1.1.1以降を起動したことがある端末でAndroid 10未満のOSをAndroid 10以降にアップグレードした場合、Android 10未満の時に取得し保存されていた端末のシリアル番号を引き続き取得可能です。

Android 11以降
ユニークなIDが自動生成され、端末ストレージ内にファイルとして保存されます。
Android 10未満の端末で取得可能なシリアル番号とは異なるものですのでご注意下さい。
Android 10の場合と異なり、このIDはアプリをアンインストールすると変化します。

LoginParam

String

カスタムURLスキームにより渡されたログイン時パラメータが取得できます。

LANGUAGEID

Number

実行中のOSの言語ID(ロケールID・LCID)が取得できます。
この値を用いるとCRS中で動作言語を判断し、処理を分岐させることが可能になります。

 

使用例

var message = strf("OSは %1 です", //.SYS.OS);
var title = strf("%1 Ver.%2", //.SYS.CLIENT, //.SYS.CLIENT_VERSION);
MessageBox(message, title);

 

APPROOTプロパティについて

 

APPROOTプロパティは過去のBiz/Browserとの互換性のために残されています。このプロパティの使用はできるだけ避けてください。

 

サーバ上のリソースで、"/"として扱う位置を取得、設定します。このプロパティは例外的に値を変更できます。

例えば、"/APP1"が設定されている場合、相対パスでGet("Proc1")とすると、http://server-name/APP1/Proc1のURLでリクエストが送信されます。また、絶対パスでGet("/Proc1")とすると、http://server-name/Proc1のURLでリクエストが送信されます。

 

バージョン3.0以降では、実行中のCRSがプライマリセッション(ログインした時のプロトコル、サーバ、ポート)と同じプロトコル、サーバ、ポートによりダウンロードされており、かつAPPROOTプロパティが指定されている場合に限り、APPROOTプロパティを使ってURLを決定します。それ以外はGetメソッドの仕様に基いてURLが決定します。

 

なお、CARファイル内のURLもAPPROOTプロパティの影響を受けるため、APPROOTプロパティを設定するとほとんどの場合でCARファイルを意図したようにロードできなくなります。従ってAPPROOTの指定とCARファイルの利用は同時にはできません。

 

変更履歴
*1 API version 22から追加されました。


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