Biz/Browser V 5.0.4.0以降では、Formクラスに追加されたUseGestureプロパティ, Gestureイベントを利用して、タッチ操作によるジェスチャをイベントとして取得できるようになりました。
この章ではジェスチャ操作における注意点を記載します。
Formクラスでは、下記のジェスチャを捕捉する事ができます。
◯フリック操作
フリック操作とは、画面上で一本の指を弾くように素早く動かしながら指を離す操作のことを指します。
主に画面の切り替えやフリック入力式のソフトウェアキーボードなどで使用されており、主にフリック方向の情報を用いて処理を行います。
◯スワイプ操作
スワイプ操作とは、画面上に一本の指をおいたまま指を動かす操作を指します。
主に画面のスクロール処理やアイテムの移動操作などで使用されており、指を動かす度に発生するイベントにて処理を行います。
◯ピンチ操作
ピンチ操作とは、画面上に二本の指を置き、二本の指の間隔を狭めたり広げたりする操作を指します。
指の間隔を狭める操作のことをピンチイン、広げる操作のことをピンチアウトといいます。
主に画面の拡大縮小操作などで使用されており、指を動かす度に発生するイベントにて処理を行います。
Form. UseGestureプロパティへ$NOPARENTSCROLLを指定しない場合、ジェスチャは上位Formへ転送されます。
これによりジェスチャを行っているFormより上位に位置するFormをスワイプによりスクロールさせることができます。
逆に操作対象のFormでジェスチャを取り扱うためにはForm. UseGestureプロパティへ$NOPARENTSCROLLを指定する必要があります。
以下のジェスチャ操作は従来のマウスイベントへマッピングされます。
◯タップ操作
Clicked、LButtonUpイベント
◯ダブルタップ操作
DoubleClickedイベント
◯ロングタップ操作
RClicked、RButtonUpイベント
以下、UseGestureでジェスチャをハンドリングしない場合、発生するイベントです。
◯スワイプ操作
MouseMoveイベント
◯ピンチ操作
MouseWheelイベント