複数のフィールドをまとめてレコードとして定義することができます。レコードは必ずリージョン内に定義して使用します。
レコードに含まれるフィールドに印刷データが設定されたときにレコードはリージョンに出力されます。
例えば、レコード10個分の大きさを持つリージョンに印刷データが2件設定された場合、2個のレコードがリージョンに出力されます。
リージョン内のレコード配置の方向は、リージョンの定義により決定されます。詳細はリージョンの解説を参照してください。
リージョンに出力されるレコードの件数は、リージョンの印刷範囲とレコードの大きさ、およびリージョンのレコード配置方向により、以下のように決定します。
レコード配置が縦方向の場合:
レコード出力件数 = リージョンの高さ / レコードの高さ
レコード配置が横方向の場合:
レコード出力件数 = リージョンの横幅 / レコードの横幅
(ヘッダーレコードやフッターレコードを利用しない場合)
1つのリージョン内には、複数のレコードを定義することができます。明細行、中計行などでレイアウトが異なる場合、それぞれの行に応じたレコードを定義してください。
リージョン内に定義できるレコードの数に制限はありませんが、デザイン時にリージョン内に表示できる件数に制約されます。例えば、10行の印刷範囲を持つリージョンには1行の印刷範囲を持つレコードを10件まで定義することができ、2行の印刷範囲を持つレコードであれば5件まで定義することができます。
以下にレコードのプロパティを示します。
・レコードの種類
種類 |
説明 |
---|---|
データレコード |
明細行、中計行などに利用するレコードです。このレコードは印刷データを基準にして出力されます。 リージョン接続により継続するリージョンに出力されることがあります。 |
ヘッダーレコード |
リージョンの先頭に必ず出力されるレコードです。見出しに使います。 リージョン接続を行っても継続するリージョンには出力されません。 |
フッターレコード |
リージョンの最後に必ず出力されるレコードです。 リージョン接続を行っても継続するリージョンには出力されません。 |
フィルレコード |
データ件数により、リージョンの途中までデータレコードが印字されるような場合、リージョンの残りの領域は空白となります。 フィルレコードを定義すると、空白の部分にフィルレコードが敷き詰められます。罫線の接続などに利用します。 リージョン接続を行っても継続するリージョンには出力されません。 |
データレコード固有の設定
・対象とするグループ
中計やサブヘッダーなどを印刷データのグループに対して出力したい場合、対象とする集計グループを選択します。選択した集計グループがキーブレイクするとレコードが出力されます。
・グループの前(後)に印字
集計グループを選択したときに、対象となるグループデータの前に出力するか、後に出力するかを選択します。例えばサブヘッダーをグループデータの先頭に出力する場合には「前」を選択し、中計をグループデータの最後に出力する場合には「後」を選択します。
・印字位置の調整
種類 |
説明 |
---|---|
調整しない |
レコードの印字位置の調整は行われません。 |
先頭行にならない… |
レコードができるだけ先頭行にならないように、改ページ位置を調整します。中計行などに指定します。 |
最終行にならない… |
レコードができるだけ最終行にならないように、改ページ位置を調整します。サブヘッダー行などに指定します。 |
改ページしてから… |
レコード出力する前に、強制的に改ページします。サブヘッダーなどに指定します。 |
印字後、改ページ… |
レコードを出力した後に、強制的に改ページします。中計行などに指定します。 |
印字位置の調整は、指定した内容を保証するものではありません。また、最終行を空白として残したまま改ページすることがあります。
この例では「○○商会」「××商会」が印字されているサブヘッダー行となるレコードに「最終行とならないように、改ページ位置を調整」をセットしたときの様子です。調整なしではサブヘッダーが最終行になりますが、指定すると1行早く改ページすることにより、「××商会」の行が明細行と分かれないようになります。
フッターレコード固有の設定
印刷データをグループ化した場合、印刷データの状況に応じて異なるフッターレコードを出力することができます。
・グループの境界ページのみ印字
このレコードは改ページ指定されたグループの境界となるページのみ出力されます。指定したグループがページを跨って継続する場合には出力されません。
・次ページへ継続するとき印字
このレコードは改ページ指定されたグループがページを跨って継続する場合のみ出力されます。
上記の属性「グループの境界ページのみ印字」と「次ページへ継続するとき印字」を持つフッターレコードは、必ず両方を定義します。どちらか一方だけを定義することはできません。
フィルレコード固有の設定
印刷データがリージョンに印字可能なレコード件数に満たない場合、リージョンの残りの部分には何も印刷されません。
フィルレコードはこのような余白部分に敷き詰められるレコードです。罫線付きの帳票などで、フィルレコードを利用すると余白部分にも罫線を継続して引くことができます。
複数のフィルレコードを定義した場合、定義されている順序でそれぞれのフィルレコードが繰返し印刷されます。
フィルレコードには次のプロパティを指定することができます。
・調整しない
余白部分全体にフィルレコードを敷き詰めます。
・最初の1行だけ印刷する
余白部分の大きさに関わらず、1レコードだけフィルレコードを印刷します。