Biz/Designer Mobileではプロジェクト内のファイルやブックマーク内のファイルを編集するためファイル形式に適したいくつかのビューを装備しています。
この章ではそれらのビューについての解説を行います。
GUI画面を編集するためのビューで、プロジェクトに組み込まれたCRSファイルの中でさらにトップレベルにForm、Dialogを持つものを開いた場合に選択されます。
タイトルバーには「所属プロジェクト:先頭オブジェクト名(ファイル名)」の形式で表示されます。
「フォーム」・「ダイアログ」・「ドキュメント」各ファイルには従来のGUIによる編集に加えそれに1対1で完全に対応するスクリプトによる編集モードの2つの編集形態を搭載しました。
GUIによる直感的な編集とスクリプトによる詳細なコーディングを合わせることで効率よく開発を行うことができます。
デザインペインで変更が行われると即時にスクリプトペインへも変更が反映されます。
スクリプトペインからデザインペインに切り替えを行うときは自動的にCRSの再実行が行われデザインペインが更新されます。
ただしこの時スクリプトにエラーが起こった場合、デザインペインには切り替わらずエラーがなくなるまでスクリプトペインで修正する必要があります。
クラスセレクタで挿入したいクラスを選択し、フォーム上にドラッグします。
作成可能なクラスはデザインビュー上にカーソルを運ぶとカーソルが十字に変化します。
デザイン上作成出来ないクラスは、デザイン画面上にカーソルを運んでもカーソルが変化しません。
作成されるオブジェクトはデフォルトではドラッグしたサイズで作成されます。
また、必ず子オブジェクトが必要なクラス(CheckBox他)を作成する場合自動的に1つの子オブジェクトを作成します。
しかし、独自の定義を行っているクラスの場合上記の機能が逆に邪魔になる場合があります。
この場合[Ctrl]キーを押しながら作成することによりサイズを無視し、[Shift]キーを押しながら作成することで子オブジェクトの自動作成をオフにすることができます。
また2つのキーは併用することが可能です。
またオブジェクト命名設定を行えば、この動作で作成される初期オブジェクト名を指定することも可能です。
参照:「表示」メニュー
Windowsの標準の操作に準じますが、デザインペインに限りコピー・貼り付け時にサポート機能が動作します。
オブジェクトを選択し、「コピー」を実行します。
コピーしたオブジェクトを貼り付け可能なオブジェクト(フォームなど)を選択し、「貼り付け」を実行します。
コピーしたオブジェクトの外形を表す矩形が表示されます。これはカーソルに従って移動させることができます。
ペーストしたい位置を決めて左クリックするとペーストが実行されます。
オブジェクトをペーストする場合、オブジェクト名が重複する場合、Biz/Designer Mobileが自動的にオブジェクト名を変更します。
変更は以下のルールによって行われます。
1. オブジェクト名の末尾が数字の場合で[オブジェクト名の数字までの部分]+[オブジェクト名の数字部分+1]で生成
2. オブジェクト名の末尾が数字でない場合、[オブジェクト名]+[1からの連番]で生成
3. 生成した名前が重複しなくなるまで1、2を繰り返す
4. 生成した名前が30文字を越える場合、エラーのためペースト失敗
オブジェクトの移動
カーソルキーで選択中のオブジェクトを上下左右に移動できます。移動量はグリッドに依存します。
オブジェクトのリサイズ
Shift+カーソルキーで選択中のオブジェクトを上下左右に拡大縮小できます。移動量はグリッドに依存します。
選択の移動
タブキーまたはShift+タブキーによって選択オブジェクトを次のオブジェクトに移動できます。
一部のプロパティ(Value、Title)に対しプロパティビューを使用せずインラインで直接編集が可能です。
直接編集が可能なオブジェクトでコンテキストメニューを表示するとメニューの「直接編集」の項目が選択可能になります。
またショートカットキーとして[F2]キーでも編集を開始できます。
「直接編集」を実行しますとオブジェクト上で入力フィールドが開き、編集が可能になります。
入力フィールドではCtrl+Enterで改行することができます。編集確定後、改行は文字\r\nに変換されプロパティに設定されます。
TabFrameの表示タブをデザインペインで変更することができます。
TabFrameオブジェクトを選択し、PageUp、PageDownキーにより表示タブを切り替えることができます。
[プロジェクトの設定]-[基本設定]タブの[オブジェクト数警告]欄に数値を設定するとデザイン時の過剰なオブジェクトの作成を警告させることができます。
参照:「プロジェクト」メニュー
通常のテキストエディタに加え以下の追加機能を持ちます。
Ctrlキーを押しながらマウスホイールを回転させると表示を一時的に拡大・縮小させることができます。
入力単語の種別を文脈から解析して、適した色で表示します。
インデントを自動的に解釈して改行時自動的にインデントします。
ブレース"{…}"とインデントを線で表し、ネストを分かりやすくします。
"{…}"・"[…]"・"(…)"などの対になる文字の上にカーソルがあるときもう一方のブレース文字とともにフラッシュして、対応関係を明白にします。
ブレース"{…}"をツリーの様に折り畳みし、見通しを良くします。
オブジェクト参照パスを解釈し、適したプロパティやメソッドをガイドします。
オブジェクト名後に"."演算子を入力した場合は自動的に起動します。
ただしif、try、forなど制御構造中やFunctionブレース中などに記述されたスタティックオブジェクト(new以外で定義したオブジェクト)に関しては実行時に初めて動作が確定するためオブジェクト参照パスでの文脈補完は利用できません。
詳しくは「編集」メニューを参照してください。
スクリプトペイン内の単語リストより単語補完を行えます。
詳しくは「編集」メニューを参照してください。
メソッド引数入力時、メソッドパラメータ定義を表示しガイドします。
メソッド名後に"("を入力した場合は自動的に起動します。
ただしif、try、forなど制御構造中やFunctionブレース中などに記述されたスタティックオブジェクト(new以外で定義したオブジェクト)に関しては実行時に初めて動作が確定するためオブジェクト参照パスでの文脈補完は利用できません。
詳しくは「編集」メニューを参照してください。
プロパティ、メソッド、定数など何か意味のある単語の上にマウスカーソルをかざすとその単語に対するヒントが表示されます。
デバッグ中の場合、コールスタックと組み合わせることでvar変数の内容を確認することが可能です。
エディタバーから「マーカーを設定・解除」ボタンでジャンプマーカーをトグル動作で設定・解除できます。
ジャンプマーカーへは「次のマーカー」コマンドや「前のマーカー」コマンドでマーカー間をジャンプすることができます。
「すべてのマーカーを削除」ボタンですべてのマーカーを一度にすべて削除します。
プロジェクトビューまたはオブジェクトビューのツリー上のアイテムをスクリプトエディタにドラッグアンドドロップすることにより、プロジェクトビューの場合そのファイル名 (図の場合mainform.crs) が、またオブジェクトビューの場合オブジェクトのパス (図の場合MainForm.Form0.Button0) がドロップ位置に挿入されます。
Getメソッドのファイル名入力や、オブジェクトパス参照式の入力に役立ちます。
テキストファイルを扱うためのビューで、デザインビューのスクリプトペインと同等の機能を持っています。
タイトルバーには「所属プロジェクト:ファイル名」の形式で表示されます。
テキストビューはファイルの拡張子を自動判断してカラーリングを変更します。
テキストビューは文字コードを自動判別しShift –JIS以外の文字コードの場合、自動的にエンコーディングを判別し文字コードを変換して表示を行います。
誤認識や意図的に他のエンコーディングを選択したい場合、未編集状態の時に限り、[編集]メニューまたはコンテキストメニューの[文字エンコード]メニューよりエンコーディングを変更することできます。
JPEG、PNG、ビットマップを表示するためのビューで拡張子がjpg、png、bmpのファイルをオープンした場合選択されます。
このビューはファイルの閲覧のみで編集、保存は行うことはできません。
タイトルバーには「所属プロジェクト:ファイル名」の形式で表示されます。
イメージを拡大・縮小します。Ctrlキーを押しながらマウスホイールを回転させることでも同様のオペレーションが可能です。
イメージサイズを100%に戻します。
テキスト、イメージ以外のファイルを開いた場合、16進数ダンプ画面のバイナリビューが選択されます。
タイトルバーには「所属プロジェクト:ファイル名」の形式で表示されます。
バイナリビューは左側に16進ダンプのビューと右側に対応するコードを文字表示したビューの2面構成になっており、どちらのビューに対しても編集を行うことができます。
基本的にテキストビューに準じた操作が可能です。コピー&ペースト、および検索、アドレスジャンプを装備しています。
エディタエクステンションを追加した状態で対応するファイルを開くとエクステンションによる編集を行うことができます。
エクステンションウィンドウでの編集方法は各エクステンションに依存します。
プロジェクトがソース管理管理下にある場合、ファイルをオープンするとソース管理ペインが自動的に追加されます。
このペインによって各ファイルの更新履歴の参照や比較を行うことができます。
更新履歴情報を表示します。また以下のボタンの機能での対象を選択します。
リビジョン番号です。通常1.1から始まり、リポジトリに登録されるごと0.1ずつカウントアップされていきます。
現在対象となっているリビジョンに対して"→"マークが表示されます。
リポジトリに登録された日付です。
リポジトリに登録したユーザーIDです。
リビジョンに対して付けられたタグを表示します。複数のタグが付けられている場合"/"で区切られて表示されます。
リポジトリへ登録するときに記述したコメントです。
現行のローカルファイルと更新履歴リストから1つ選択したリビジョンとの差分、または更新履歴リストから2つ選択したリビジョンとの差分を下部出力欄に表示します。
対象リビジョンから削除された行は赤字で"<"記号とともに表示され、対象リビジョンへ追加された行は青字で">"記号とともに表示されます。
指定したリビジョンのソースファイルを取り出し、下部出力欄に表示します。
「ソース管理」メニューの「リポジトリから更新・マージ」の「過去のリビジョンに戻す」と異なり、この操作でリポジトリの状態が変更されることはありません。