Biz/Browser HTでは、従来の接続先URLのブックマークによるログインの他に、アプリ一覧画面による視覚的で使いやすいログイン方法を用意しています。
4種類の起動モードのうち、標準モード(アプリ一覧画面)では、表示するアプリの一覧を業務に合わせてカスタマイズすることができます。
開発者モードの画面で接続先のブックマークURLをインポートする形式によく似ていますが、視覚的な情報(サムネイル画像)や、
後述のアプリダウンロード・ローカル起動などが行える点が異なります。
これにより、柔軟に、わかりやすい操作にて業務アプリケーション(※)を提供することが可能です。
また、起動時の動作設定の変更により、カスタマイズ用の設定をWebブラウザやBiz/Browser上からワンクリックで行える仕組みも用意しているので、
これらのキッティング作業を簡単に行うことができます。
※本項では、他の用語と表記を合わせて、「Biz/Browserで動作する業務アプリケーション」を「業務アプリ」と省略して記載します。
アプリ一覧画面をカスタマイズすることにより、zipファイルにアーカイブされた業務アプリをローカルにダウンロードさせて、ネットワークがオフライン状態でも起動できるようにすることができます。
なお、アプリ一覧画面にローカル起動する業務アプリと従来のサーバにログインして起動する業務アプリを混在させることもできます。
※CRSファイルはローカルで起動できますが、通信を伴う処理がある場合はネットワークがオンラインである必要があることに注意してください。
アプリ一覧画面に表示する業務アプリを、ローカルにダウンロードさせるためにはzipファイルでアーカイブする必要があります。
アーカイブに専用のツールは必要なく、OS標準などで付属する一般的なzipファイル作成機能を使用します。
業務アプリを構成するCRSファイルや画像ファイルなどを1つのディレクトリに格納し、ディレクトリを選択してzipファイルを作成します。
作成されたzipファイルをWebサーバに配置し、後述のアプリ一覧定義ファイルでそのzipファイルをダウンロードするように指定することで、自動的にローカル起動するアプリを配布することができます。
(1) アプリ一覧と業務アプリ本体をサーバに配置
業務アプリの開発者・管理者が、後述のアプリ一覧定義ファイルと業務アプリをWebサーバに配置します。
この際、業務アプリは従来のようにサーバにアクセスして起動する形式のほか、CRSや画像ファイル等をひとまとめにしたzipファイルも配置できます。
(2) アプリ一覧定義ファイルを取得
Biz/Browser HTに予め設定しておいたアプリ一覧定義ファイルのURLから、「アプリを更新」ボタンの押下でアプリ一覧定義ファイルをダウンロードし、それに基づきアプリ一覧画面を構築します。
オフラインで動作する指定されているアプリは、サーバからアプリの動作に必要なファイルを一括で取得してローカルに展開し、明示的に削除されるかアプリを更新するまで持続的に保存し続けます。
(3) アプリの起動
アプリ一覧定義ファイルに記述された起動方法の種類に応じて、サーバで起動するか、ローカルで起動します。
※起動設定の変更用カスタムURLスキームを使用することで、WebページやCRS上からアプリ一覧定義の設定を行うことができます。
アプリ一覧画面は下記の表示で構成されています。
1枚の任意のサイズの画像(会社ロゴ等)を表示することができます。画像や画像の大きさはアプリ一覧定義ファイルで変更可能です。
サーバから取得した、またはそれをローカルに保持しているアプリ一覧定義ファイルによる業務アプリの一覧を表示します。
業務アプリはサムネイル画像とアプリ名が表示され、サムネイル画像をクリック・タップすると業務アプリにログインします。
サムネイル画像のサイズは基本的に640x480です。これ以外のサイズの場合も使用できますが、拡大縮小されて表示されます。
アプリ一覧は、デフォルトではデモアプリが表示されます。
予め設定したアプリ一覧定義ファイルのURLをもとに、サーバからアプリ一覧定義ファイルをダウンロードします。
また、ダウンロードと同時にアプリ一覧を再構築します。必要であればサーバからローカル動作用のファイルをダウンロードしてローカルに展開します。
ダウンロードしたアプリ一覧定義ファイルもローカルに保持されます。
デフォルトではデモアプリ用のアプリ一覧定義ファイルをもとにアプリ一覧を更新します。
アプリ一覧定義ファイルのURLを設定したり、ダウンロードしたローカルファイルを全て削除する操作が行える設定ダイアログを表示します。
アプリ一覧定義ファイル設定
サーバとURLを指定してアプリ一覧定義設定を変更します。
設定の全削除
アプリ一覧画面でダウンロードした全てのファイル、およびアプリ一覧定義設定を削除し、インストール直後の状態に戻します。
なお、Biz/Browserのブックマークや起動モードの設定は削除されません。
起動モードを開発者モードに変更し、再ログインします。
アプリ一覧定義ファイルのJSONデータには、下記の設定項目を記述します。
具体的なJSONデータの記述形式は「アプリ一覧定義ファイルの記述例」を参照して下さい。
(アプリ一覧定義ファイルの文字エンコーディングはBOMなしのUTF-8である必要があります。)
listapi |
将来の拡張のために確保されています。通常は2を指定します。
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thumbDir |
サムネイル画像ファイル名の基点となるディレクトリを指定します。
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logoFile |
トップのロゴ画像を示す画像ファイルへのファイルパスを指定します。拡張子はJPEG, PNGなどが使用可能です。
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logoHeight |
トップのロゴ画像の高さを指定します。通常、logoFileに指定した画像の高さを指定します。
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applist |
各アプリの一覧データを指定します。データ1つあたりアプリ一覧に1つのアプリとして表示されます。
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下記は、アプリ一覧画面に、ローカルに展開してオフライン状態でも起動できるアプリと従来通りサーバ上のCRSを起動するアプリの2つを配置するサンプルです。
以下に記述するアプリ一覧定義ファイルのJSONデータを読み込むと、次の画像のような表示になります。
実行結果
アプリ一覧定義ファイルの記述例
[ { "listapi": "2", "thumbDir": "/appserver/thumbnails", "logoFile": "/appserver/corp_logo.png", "logoHeight": "45", "applist":[ { "id": "system001", "type": "archive", "name": "ローカル起動サンプル", "url": "http://example.com/appserver/system001.zip", "startup": "/LocalSample/frmMain.crs", "thumbnail": "LocalSample_v1.png", "attrs": [ {"type":"android", "minapi":"10", "maxapi":"-1"} ] }, { "id": "system002", "type": "url", "name": "サーバ起動サンプル", "url": "http://example.com/appserver/system002/frmMain.crs", "startup": "", "thumbnail": "ServerSample_v1.png", "attrs": [ {"type":"android", "minapi":"-1", "maxapi":"42"} ] }, { "id": "dummy", "type": "url", "name": "ダミー(常に非表示)", "url": "http://www.example.com", "startup": "", "thumbnail": "dummy.png", "attrs": [ {"type":"android", "minapi":"0", "maxapi":"0"} ] } ] } ]