Biz/Browserは、起動時にRootオブジェクトの下にSYSオブジェクトを構築します。アプリケーションのCRSがロードされる前に生成されるため、いつでも"//.SYS"で参照できます。
SYSオブジェクトは参照専用です。値の変更、Deleteメソッドによる削除、Appendメソッドによる下位オブジェクトの追加はできません。
以下にSYSオブジェクトのプロパティについて説明します。
名前 |
型 |
説明 |
OS |
String |
クライアントのOSを識別する文字列 より機能が拡張され、64bitOSにも対応しました |
OS_VERSION |
Number |
クライアントのOSのバージョン番号 |
CLIENT |
String |
クライアントのブラウザ名 |
CLIENT_VERSION |
Number |
クライアントのブラウザのバージョン番号 |
PROXY |
String |
プロキシサーバのホスト名 |
PROXY_PORT |
Number |
プロキシサーバの接続ポート番号 |
SERVER |
String |
サーバのホスト名 |
SERVER_PORT |
Number |
サーバの接続ポート番号 |
USERNAME |
String |
(常に空欄です。過去との互換性のために残されています。Windowsのログインユーザ名はRuntime.GetUserNameメソッドで取得できます。) |
APPROOT |
String |
(過去との互換性のために残されています) |
HOSTNAME |
String |
クライアントのコンピュータ名 |
MODELNAME |
String |
メーカー名、機種名など(メーカー設定値) 以降及びにてサポートされています |
PLATFORM |
String |
プラットフォーム種別 以降及びにてサポートされています |
DEVICEID |
String |
機体固有のID Mobile版ではWindowsCE5.0以前の機種(WindowsMobileを除く)では値は未保証です。 WindowsAPI KernelIoControlのIOCTL_HAL_GET_UUIDオプションをサポートしている場合のみ有効な値が設定されます。 Android版では端末に設定されているシリアル番号が取得できます。 以降及びにてサポートされています |
LANGUAGEID |
Number |
実行中のOSの言語ID(ロケールID・LCID)が取得できます。 この値を用いるとCRS中で動作言語を判断し、処理を分岐させることが可能になります。 で追加されました |
使用例
var message = strf("OSは %1 です", //.SYS.OS);
var title = strf("%1 Ver.%2", //.SYS.CLIENT, //.SYS.CLIENT_VERSION);
MessageBox(message, title);
よりRootオブジェクトでDeleteChildメソッドを実行してもSYSオブジェクトは削除されなくなりました
APPROOTプロパティは過去のBiz/Browserとの互換性のために残されています。このプロパティの使用はできるだけ避けてください。
サーバ上のリソースで、"/"として扱う位置を取得、設定します。このプロパティは例外的に値を変更できます。
例えば、"/APP1"が設定されている場合、相対パスでGet("Proc1")とすると、http://server-name/APP1/Proc1のURLでリクエストが送信されます。また、絶対パスでGet("/Proc1")とすると、http://server-name/Proc1のURLでリクエストが送信されます。
バージョン3.0以降では、実行中のCRSがプライマリセッション(ログインした時のプロトコル、サーバ、ポート)と同じプロトコル、サーバ、ポートによりダウンロードされており、かつAPPROOTプロパティが指定されている場合に限り、APPROOTプロパティを使ってURLを決定します。それ以外はGetメソッドの仕様に基いてURLが決定します。
なお、CARファイル内のURLもAPPROOTプロパティの影響を受けるため、APPROOTプロパティを設定するとほとんどの場合でCARファイルを意図したようにロードできなくなります。従ってAPPROOTの指定とCARファイルの利用は同時にはできません。