バーコードを印刷するフィールドです。バーコードフィールドは、ページ上またはレコード内に定義して使用します。対応しているバーコードの種類は次のとおりです。
種類 |
---|
CODE39 |
JAN |
JAN 短縮 |
NW-7 |
ITF |
郵便カスタマバーコード |
CODE128 |
UCC/EAN128 標準料金代理収納 |
QRコード |
バーコードは大きさやバーの間隔がバーコード規格で定められていますが、PrintStreamのバーコードはレイアウトの自由度を優先しているため、規格に合致しない大きさやバー間隔でバーコードフィールドを定義することができます。現在市販されているバーコードリーダーは非常に高性能になっているためほとんど問題になることはありませんが、できるだけ規格に合致する大きさで定義し、運用開始前に十分な動作確認を行うようにしてください。
特に次のようなバーコードフィールドの定義はトラブルの元になるので避けるようにしてください。
バーコードフィールドと他のフィールドを密着させる
バーコードには上下左右にクワイエットゾーンと呼ばれる、何も印字されていない空間が必要です。
バーコードフィールドと規格と大きく異なる大きさで定義する
バーコードのバー間隔は規格で定められています。
使用するバーコードの種類やオプションの設定を行います。以下にバーコードのプロパティを示します。
・バーコードの種類
バーコードの種類を指定します。
・スタート/ストップコードの付加
CODE39 |
*のスタート/ストップコードの表示/非表示を切り替えます。 |
JAN |
指定は無効です。 |
NW-7 |
Aをスタート/ストップコードとして付加します。 |
ITF |
指定は無効です。 |
郵便 |
指定は無効です。 |
CODE128 |
スタートコードB、ストップコードを付加します。 |
EAN-128 |
指定は無効です。 スタートコードC、FNC1、"91"、CODE128チェックデジット、ストップコードを自動的に付加します。 |
・チェックデジットの付加
CODE39 |
モジュラス43のチェックデジットを付加します。 |
JAN |
モジュラス10ウェイト3のチェックデジットを付加します。 データの桁数が7桁(JAN短縮)または12桁(JAN)以下の場合、指定に関わらず自動的にチェックデジットが付加されます。また、13桁以上の場合、13桁目をチェックデジットに置き換えます。 |
NW-7 |
モジュラス16のチェックデジットを付加します。 |
ITF |
モジュラス10ウェイト3のチェックデジットが自動的に付加します。 |
郵便 |
指定は無効です。 |
CODE128 |
モジュラス103のチェックデジットを付加します。 |
EAN-128 |
EAN-128のモジュラス10ウェイト3のチェックデジットを付加します。 |
・文字の表示
バーコードの下にガイド文字を印字します。
・バーコードの向き
バーコードの向きを指定します。「通常の向き」「90度右回転」「180度右回転」「270度右回転」から選択できます。
QRコードについては、以下のオプションが指定できます。
・誤り訂正レベル
QRコードの誤り訂正レベルをL、M、Q、Hから選択します。レベルを高くすると、認識率が向上しますが、データ量が大きくなります。
・バージョン
QRコードのバージョン(型式)を指定します。バージョン番号が大きくなるほど扱えるデータ量が大きくなりますが、QRコードのドット数が増えるため、より大きな印刷領域が必要になります。
「自動」を選択すると、設定したデータ量を格納可能な最小のバージョンが選択されます。
・BASE64バイナリデータ
設定するテキストデータをBASE64バイナリデータとして扱います。QRコードにはバイナリデータが格納されます。
バーコードフィールドに表示されるバーコードのデータの設定を行います。以下にデータのプロパティを示します。
・データタイプ
バーコードで印字するデータの種類を「固定データ」、「データ項目」から選択します。
CODE128バーコードの特殊コード、ASCII制御コードについて
以下の特殊コード、制御コードは、エスケープ文字により入力することができます。
特殊コード |
エスケープ文字 |
---|---|
START A |
\SA |
START B |
\SB |
START C |
\SC |
STOP |
\ST |
SHIFT |
\SH |
CODE A |
\CA |
CODE B |
\CB |
CODE C |
\CC |
FUNC 1 |
\F1 |
FUNC 2 |
\F2 |
FUNC 3 |
\F3 |
FUNC 4 |
\F4 |
制御コード |
エスケープ文字 |
NUL(0x00) |
\x00 |
SOH(0x01) |
\x01 |
STX(0x02) |
\x02 |
・・・ |
・・・ |
RS(0x1E) |
\x1E |
US(0x1F) |
\x1F |
DEL(0x7F) |
\x7F |
\(円マーク)自身を表示したい場合は\\のように二重に重ねます。
特殊コード、ASCII制御コードは「文字の表示」を選択した場合でも文字としては出力されません。(バーコードのデータには含まれます)
(例) 「START A-FUNC 1-"CODE128"-STOP」を出力する場合
入力イメージ
出力イメージ
UCC/EAN128(標準料金代理収納)の印刷品質について
コンビニエンスストアの公共料金等の代理収納に利用されるUCC/EAN128バーコードは、印刷時に非常に高い印刷品質を要求されます。
UCC/EAN128バーコードによる標準料金代理収納のガイドラインでは、出力プリンタの解像度に合わせてバーコードサイズを正確に設定する必要があることが記載されています。
PrintStreamで作成するバーコードは、フィールドサイズにより任意のサイズのバーコードが作成可能ですが、UCC/EAN128バーコードについては以下のオプションを指定することで、バーコードを補正して印刷することが可能です。
・基準DPI
印刷時に使用するプリンタの解像度を指定します。
指定された解像度に合わせて、バーコードの幅を最適なサイズに調整します。
(例)
基準DPI |
バーコード幅 |
---|---|
300DPI |
48.67mm |
400DPI |
54.72mm |
480DPI |
45.50mm |
600DPI |
48.67mm |
1200DPI |
54.72mm |
また、次項のオフセット値の基準DPIになります。
・オフセット値
バーコードを構成する黒バーの太さを調整します。本来の太さ対して、指定した値のドット数分の長さを引いた幅で黒バーを印刷します。
インクの「にじみ」などにより、黒バーが本来より太く印刷されてしまう場合に使用します。
(例)
基準DPI |
本来の 最小バーの幅 |
オフセット 値 |
印刷時の 最小バーの幅 |
---|---|---|---|
600DPI |
0.169mm |
1 |
0.127mm |
1200DPI |
0.190mm |
2 |
0.148mm |
上記オプションは、印刷モジュールの実行時に指定できます。(FormEditorでの設計時には指定できません。)
各オプションの指定方法については、印刷モジュールのAPIリファレンスをご参照ください。