ストリーミング印刷は、印刷イメージの生成からプリンタへの印刷を並列処理させることにより、全体のパフォーマンスを向上させる機能です。特にページ数の多い帳票で効果を発揮します。
以下に、PrintStream for InternetExplorerとPSSファイルを利用したストリーミング印刷について説明します。
サーバでは、一定に量に達した印刷イメージを圧縮し、PSSファイルを生成します。生成済みのPSSファイルは、クライアントに随時送信され、クライアントのPrintStream for InternetExplorerでプレビュー、印刷されます。サーバ側が印刷イメージの生成中でも、クライアントはプレビュー、印刷を開始できるため、全体の処理時間を削減できます。
印刷処理は下図の(1)から(4)のような流れで実行されます。
例えば、60ページ(768KB)の帳票を印刷する場合に、
(1) 印刷イメージ生成時間が0.1秒/ページ → 60ページで6秒
(2) 回線速度が64KB/秒 → 768KBで12秒
(3) プレビュー表示時間が0.2秒/ページ → 12秒
(4) プリンタ出力時間が0.5秒/ページ → 30秒
と仮定すると、単純に順次実行した場合は、下図のようになります。
1ページ目を印刷開始するまでの時間 → 30秒
全てのページが印刷されるまでの時間 → 60秒
ストリーミング印刷では、処理を分割して並列処理が可能なため、全体の印刷時間を短縮できます。前述の例を3ブロックに分割した場合、
(1) 印刷イメージ生成時間が0.1秒/ページ → 60ページで6秒
→ 1ブロックあたり2秒
(2) 回線速度が64KB/秒 → 768KBで12秒
→ 1ブロックあたり4秒
(3) プレビュー表示時間が0.2秒/ページ → 12秒
→ 1ブロックあたり4秒
(4) プリンタ出力時間が0.5秒/ページ → 30秒
→1ブロックあたり10秒
となり、ブロックごとに並行処理すると下図のようになります。
1ページ目を印刷開始するまでの時間 → 10秒
全てのページが印刷されるまでの時間 → 40秒
本ケースでは、1ページ目を印刷開始するまでの時間で20秒、全てのページが印刷されるまでの時間で20秒の時間短縮効果があります。
※ この例での結果は理論上の値です。サーバ、ネットワーク、プリンタ等の性能や負荷状況により、実際の結果は変化します。