CARファイルを作成するためにはBiz/Designerを利用します。作成は必ずプロジェクト単位になります。
プロジェクトに組み込まれるすべてのファイルが対象になります。実行に必要となる画像ファイルやXML、テキストなども同時にアーカイブに組み込むことができます。
フォルダの階層構造もプロジェクト内のものがそのまま反映されます。
例えばプロジェクトフォルダC:\project中にファイルC:\project\forms\testform1.crsがある場合、このプロジェクトをアーカイブしたproject.carでの内部表記はproject.car/forms/testform1.crsのようになります。
また、アーカイブには[プロジェクト]メニューの[設定]コマンドの「プロジェクトの設定」ダイアログの「プロジェクト情報」で設定した情報が埋め込まれます。
この情報は、次節の「アーカイブの参照」を行ったとき閲覧できる情報となります。
「アーカイブ情報ファイルのURL」はアーカイブの参照を行った際読み込まれるアーカイブに関しての開発時付加情報を記述したファイルへのURLです。
「アーカイブ情報ファイル」の詳細は後節で解説いたします。
参照:アーカイブ情報ファイル
CARファイルはimportやlogin()で読み込むことが可能ですが、通常CARファイルはメモリ上に読み込まれるのみの動作となります。
インポートCRSファイルやスタートアップCRSファイルの設定を行っておくと、読み込み時にアーカイブ内の任意のCRSファイルを自動実行させることができます。
[プロジェクト]メニューの[設定]コマンドの「プロジェクトの設定」ダイアログの「基本設定」タブで設定を行います。
スタートアップCRSファイルはlogin()メソッドでアーカイブを読み込み時に自動実行するCRSを指定します。
用途としてアプリケーション自体をアーカイブした場合のエントリポイントとしての指定があります。
※スタートアップCRSファイルはテスト実行時のエントリポイントとしての指定も兼ねています。
インポートCRSファイルはimportでアーカイブを読み込み時に自動実行するCRSを指定します。
用途としてアーカイブ内でpackage定義を行っているCRSを読み込み時自動的に実行してクラスを生成する場合などがあります。
逆に言えば、純粋にアーカイブをファイルの集合体として扱いたい場合は指定の必要はありません。
アーカイブ読み込み後、通常のGet()メソッドやimportでアーカイブ内の各ファイルにアクセスします。
作成はプロジェクトビューでアーカイブしたいプロジェクトを指定し、[プロジェクト]メニューの[アーカイブの作成]コマンドを実行します。
任意のファイル名を指定して[保存]ボタンを押すと、CARファイルが作成されます。
Biz/Designerはアーカイブ作成時にプロジェクト設定ファイルproject.xmlを自動生成しますが、すでにプロジェクト内にproject.xmlファイルが組み込まれている場合はproject.xmlを生成しません。
アーカイブを暗号化する場合の強度を選択します。通常は高強度128bitを選択して問題ありませんが、128bit暗号が輸出規制により使用できないOS上でアーカイブを共用する可能性がある場合56bitを選択してください。
暗号化モード1・2で作成したアーカイブはBiz/Browser SmartDevice(AI)では使用できません。
Biz/Browser SmartDevice(AI)向けの暗号化形式として暗号化モード3(Blowfish)が選択できます。
暗号化モード3で作成したアーカイブはBiz/Browser Mobileでは使用できません。
入力されたキーを用いてアーカイブを暗号化します。キーが設定されたアーカイブはアーカイブビューから内容を閲覧することはできません。
しかし、作成されたアーカイブを利用するだけの場合このキーの存在を意識する必要はありません。
実行結果はアウトプットビューに表示されます。